【保存必須】1%しか知らないClaudeの17機能
Claude は毎日使ってるのに、業務そのものは変わっていない
『AIでタスクの処理速度は上がってるのに全体の仕事のスピードは対して変わってない』
これはAIエージェントを社内に導入してからしばらくするとほぼ100%聞こえてくる課題です。
残念ながら「AIを使えば仕事が早く終わる」というのは幻想です。このモチベで始めた場合、気がつけばAIを使うこと自体が目的になってしまい本質的に重要な指標から目を背けてしまいがちになる。
今回はその解決のヒントになる機能に着目してそれぞれ解説をします。
「Claude Code」とか「Cowork」とか「Skills」みたいな名前をXで見かけるけど、自分には関係ない技術者向けの話だと思って読み飛ばしてきた、という方は多いと思います。
AIを使っていても、会議の前に毎回 Claude に同じ自分の文脈を説明し直しているのは、自分だけじゃないはずです。
最近、海外でClaudeを使いこなすための17個の機能を解説した記事がめちゃくちゃ注目を浴びていました。
元記事はこちら:
https://x.com/AnatoliKopadze/status/2057813254617858078
ただ、機能を 17 個並べただけのリストだと、結局どれから触ればいいか分からないまま終わります。覚えるのも面倒です。17個覚えること自体にはほとんど意味がない。
そこでこの記事では17 機能を「主語の階段」3 段で並べ直して、自分が今いる段の 1 段上を選ぶ地図にします。読み終わったあとに手元に残るのは次の 4 つです。
- 17 機能を 3 段の階段に整理した地図
- 自分が今いる段の判定と、次の段に上がる 1 機能の選び方
- 経営判断 / 意思決定の前にコピペで使える Roles プロンプト 3 つの翻訳
- 主語が AI に渡る第 3 段の 6 機能の入口と、最初に触る 1 機能の推奨
階段は 3 段あります。一番下は「人が呼んで、人が結果を受け取る」段。二番目は「人が呼ぶけど、AI が継続的に賢くなる」段。一番上は「AI が先に動いて、必要なときに人を呼ぶ」段。
全部覚える必要はなくて、自分が今どの段にいるかが分かれば、1 つだけ選べばいいです。
それでは、まず地図全体を見ていきましょう。
17 機能を 3 段の階段で並べ直すと地図になる
https://pbs.twimg.com/media/HJeZkZcaMAAbp6H.jpg
Claude には 17 個の隠れた機能がある、と言われると身構えます。リストで並べられても、上から順に触っていく気にはなりません。
でも、3 段の階段で並べ直すと、自分が今どこにいるかが見える地図になります。
同じ Claude を使っていても、どの段の機能を触っているかで業務の変わり方が全然違います。
第 1 段は「人が呼んで、人が結果を受け取る」段です。Projects、Artifacts、Adaptive Thinking の 3 機能がここに入ります。チャットを開いて質問する、Claude が答える。同じ枠組みの中で Claude が便利になっていきます。
ここにいる人の体感は、こうです。「Claude は便利だけど、業務そのものは変わっていない」。
第 2 段は「人が呼ぶけど、AI が継続的に賢くなる」段です。Memory、CLAUDE.md、それから Roles プロンプト 5 種がここに入ります。Claude を呼ぶのはまだ人ですが、AI 側に蓄積 (記憶 / 文脈 / 役割) が組み込まれて、関係が継続します。
ここにいる人の体感は、こうです。「Claude が自分のことを覚えていてくれる」。
第 3 段は「AI が先に動いて、必要なときに人を呼ぶ」段です。Chrome、Cowork、Scheduled Tasks、Skills、Claude Code、Claude Design の 6 機能がここに入ります。主語が AI に渡って、人は依頼者・確認者の立場になります。
ここにいる人の体感は、こうです。「気づいたら業務が進んでいる」。
17 機能目の Prompt Caching は API 開発者向けの最適化なので、階段モデルの外側として記事の最後で扱います。
次の章から、第 1 段、第 2 段、第 3 段の順に降りていきましょう。各段の機能で何ができるか、どこから設定するか、何が変わるかを、業務シーンに沿って見ていきます。
第 1 段 / 人主体 UI を磨く 3 機能 (Projects / Artifacts / Adaptive Thinking)
https://pbs.twimg.com/media/HJeZosUbYAA0zSL.jpg
第 1 段の 3 機能は、すべて Claude の Web 画面で使えます。アプリのインストールも、ターミナルも、特別な設定もいりません。
ただし、ほとんどの人が機能の存在を知らないか、使ってもチャットを 1 回したらタブを閉じてしまうので、効果が出る前に終わってしまいます。
ここでは、3 機能それぞれの業務シーン、設定の入口、使い方、業務上の効果を見ていきます。
Projects / 毎回ゼロから自分のことを説明し直さない
経営企画担当が毎週月曜に経営会議資料を作る場面を想像してください。
毎回 Claude に「私は事業開発担当、月次の経営会議資料を作る業務をしています。KPI は MRR と ARR と Churn と NRR と CAC、参加者は CEO と CTO と CMO で、今期の重点課題は……」と説明し直していると、それだけで 5 分が消えます。会議は週 1 回、月 4 回。年 48 回。同じ説明を 48 回書いていることになります。
Projects を使うと、この説明を 1 度書けば翌週も Claude が覚えてくれます。
設定の入口は claude.ai です。左サイドバーから Projects を選んで、新規 Project を作ります。Project Instructions の欄に、自分の業務の前提を書いておきます。
私は SaaS 企業の事業開発担当です。
毎週月曜に経営会議資料を作る業務をしています。
扱う KPI: MRR / ARR / Churn / NRR / CAC
会議の参加者: CEO / CTO / CMO
今期の重点課題: 新規プロダクトの市場検証
返答スタイル: 直接的、コーポレート言葉なし、フィラーフレーズなし。
箇条書きは依頼したときだけ。それ以外は短い段落で。
「素晴らしいご質問ですね」「もちろんです」のような前置きは絶対に書かない。
これを書いたあとに「先週の議事録を要約して、今週の経営会議で議題に上げるべき項目を 3 つに絞って」と頼むと、Claude は前提を全部知った状態で答えます。
翌週、Project を開けばその続きから始まります。毎回ゼロから自分の文脈を説明し直す時間が消えます。
文書をアップロードしておくこともできます。過去の議事録、提案資料、KPI シートを Project に入れておけば、Claude はそれを参照しながら答えます。
「Projects を一度も使ったことがない人は、何より先にこれを設定してください」と元記事も書いています。第 1 段で最初に触るのは Projects です。
Artifacts / 会話の中で動く成果物を作る
1 人会社経営者が、月次売上の入力フォームを作りたい場面を想像してください。
Excel を立ち上げてマクロを書くのは面倒。ノーコードツールを契約するほどの規模でもない。でも、毎月手で集計するのも続かない。
Artifacts を使うと、Claude に頼むだけで、横のパネルに動くアプリが生まれます。
設定の入口はありません。claude.ai の普通のチャットでプロンプトを書くだけです。Free plan でも使えます。
たとえば、こう書きます。
月次売上の入力フォームを動く Web アプリとして作ってください。
5 つの売上カテゴリを入力できるようにしてください。
毎日チェックを入れられて、その月の累計を自動計算してください。
過去 7 日間の合計も小さく表示してください。
デザイン: 黒背景、ミニマルな見た目。
チェックボックスをクリックしたとき、小さなアニメーションが入ると嬉しいです。
ページをリロードしてもデータが消えないようにしてください。
これを送ると、横のパネルに動くアプリが出てきます。クリックできて、入力できて、データが残ります。会話を閉じずに、その場で使えます。
経費精算の入力フォーム、会議メモの一覧パネル、KPI のダッシュボード、Mermaid 図、インタラクティブチャート。ぜんぶ Artifacts で作れます。
Excel やノーコードツールを立ち上げるより、Claude と話している間に動く成果物ができている状態。これが Artifacts の体感です。
「Claude はテキストしか作れない」と思っている人がほとんどです。実は会話の中で動くものを作れるのに、ほとんどの人が試していません。
Adaptive Thinking / 経営判断の前にじっくり考えさせる
新規事業の GO / NoGo を決める前に、市場規模 / 競合 / 自社の優位性を整理したい場面を想像してください。
普通の Claude に「この新規事業、やるべきか?」と聞くと、表面的な箇条書きで答えが返ってきます。「メリット 3 つ、デメリット 3 つ、結論はバランスを見て」みたいな、よくあるやつです。
Adaptive Thinking (正式名は Extended Thinking) を ON にすると、Claude が思考過程を見せながら結論まで降りていきます。同じ質問でも、出力の質が一段上がります。
設定の入口は claude.ai のチャット入力欄の設定です。Pro 以上のプランで使えます (Free plan では未対応)。
使い方の具体例を、元記事から引いておきます。意思決定の前に貼り付けるテンプレートです。
2 つの選択肢で迷っています。答える前に、じっくり考えてください。
Option A: [選択肢 A を具体的に]
Option B: [選択肢 B を具体的に]
私の状況: [自分の文脈、制約、何が一番大事か]
答える前に、次のことを考えてください。
・各選択肢の 2 次・3 次の帰結
・私が感情的に過大評価 / 過小評価していそうなこと
・私が見落としている情報で、判断を変える可能性があるもの
・うまくいかなかったときの下振れリスクが小さいのはどちらか
その上で、推奨と理由を出してください。
これを Adaptive Thinking ON で投げると、Claude が「Option A の場合、第 1 次の帰結は……、第 2 次は……、第 3 次は……」と順に降りていきます。表面的な箇条書きとは別物の答えが返ってきます。
経営判断、採用判断、案件選択、新規事業の GO / NoGo。重い決定をするときは、Adaptive Thinking を一度試してみてください。
第 1 段で起きていること
ここまでが第 1 段の 3 機能です。Projects で文脈が引き継がれる、Artifacts で会話内に動く成果物ができる、Adaptive Thinking で思考の深さが変わる。
これだけでも Claude は別物になります。ただし、業務そのものはまだ変わっていません。
なぜかというと、主語がまだ人だからです。チャットを開くのは自分、質問を書くのも自分、結果を受け取るのも自分。Claude は呼ばれて応答するだけです。
業務そのものが変わるのは、もう 2 段上の話です。次は第 2 段に上がりましょう。
第 2 段 / 人主体 + 持続記憶と役割で AI が継続的に賢くなる
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第 2 段の機能は、Claude を呼ぶのはまだ人ですが、AI 側に蓄積 (記憶 / 文脈 / 役割) が組み込まれます。
同じ人が同じ Claude と続けて話せば話すほど、Claude の方が自分のことを覚えてくれて、性能が上がっていきます。
ここでは、Memory、CLAUDE.md、Roles プロンプト 5 種の順に見ていきます。Roles プロンプトのうち代表 3 つは原文を翻訳して掲載するので、そのままコピペで使えます。
Memory / Claude が自分のことを覚える
知的労働者が毎日 Claude を使っていて、新しいチャットを開くたびに「私は SaaS 企業の事業開発担当、Notion で案件管理、Slack で社内連絡」と説明し直している場面を想像してください。
Projects はプロジェクト単位で文脈が残りますが、Memory を ON にすると、Claude が自分のプロファイル (仕事 / プロジェクト / コミュニケーションスタイル / 現在の取り組み) を継続的に蓄積します。新規チャットを開いても、前提が引き継がれます。
設定の入口は claude.ai の設定画面です。デフォルトは OFF なので、ON にするところから始めます。ほとんどの人が機能の存在を知りません。
使い方の具体例を、元記事から引いておきます。最初に 1 回貼り付けるだけです。
以下のことを覚えておいてください。これから毎回確認しなくていいようにします。
私の名前は [氏名] です。[役職] として [会社名 / プロジェクト名] で働いています。
今、主に取り組んでいるのは [現在の業務 / プロジェクト] です。
私の顧客 / 読者は [どんな人たち] です。
私が助けを求めるときは、常にこの文脈を前提にしてください。
私が好むコミュニケーションスタイル: [直接的 / 詳細 / カジュアル / フォーマル]
返答で嫌うこと: [例: 箇条書き、長い前置き、過剰な但し書き]
これを今、メモリに保存してください。
これを 1 度送ると、Claude が記憶に保存します。翌日、まったく別のチャットを開いても、Claude は自分の文脈を持った状態で答え始めます。
毎セッション自己紹介し直さない、文脈が積み上がる。これが Memory の体感です。
CLAUDE.md / Claude がプロジェクトのルールを毎セッション自動で読む
CLAUDE.md は、元記事では Product features のセクションに置かれていますが、機能の中身は「プロジェクトの業務文脈を毎セッション自動読込する」ものです。第 2 段の「AI 側に文脈を蓄積する」レイヤーに分類するのが自然です。
受託コンサルが複数クライアントを並行で持っている場面を想像してください。
クライアント A は法務系で、独特の業界用語があります。クライアント B はマーケ系で、文体ルールが違います。クライアント C は SaaS で、案件処理のフォルダ構造が決まっています。
クライアントごとにフォルダを切って、それぞれのルートに CLAUDE.md を置いておくと、フォルダを開いたときに Claude が自動でそのクライアントのルールを読みます。
ファイル配置はシンプルです。プロジェクトフォルダのルートに CLAUDE.md という名前のファイルを 1 枚置くだけです。Cowork と Claude Code が、セッション開始時に自動で読み込みます。
元記事に AI / クリプト系のニュースレタープロジェクト用 CLAUDE.md サンプルがあるので、抜粋して訳しておきます。自社の業務に合わせて書き換えれば、そのまま使えます。
# Project: 月次レポート受託
## このプロジェクトについて
クライアント企業の月次経営レポートを受託で作っています。
35 社が継続契約中。トーンは直接的、分析的、過剰な装飾なし。
## 文体ルール
・短い段落、最大 3 文。
・経営者向け文書では箇条書きを使わない。散文で書く。
・em-dash (—) は使わない。ハイフンを使うか文を組み直す。
・形容詞より数字。「大幅に短縮」ではなく「3 時間短縮」。
・絶対に使わない: 「徹底」「画期的」「ゲームチェンジャー」「活用する」(動詞として)、「活用」。
・縮約形 (don't / can't) は OK、推奨。
## 内容ルール
・読者は経営層、KPI の意味は説明不要。
・最も意外な数字 / 反直感的な事実をリードに置く。
・各章末に具体的な「だから次に何をするか」を必ず書く。
## ファイル構造
・下書きは /drafts に置く。
・納品済みは /delivered に YYYY-MM-DD-クライアント名.md で。
・リサーチノートは /research に。
これを保存しておくと、フォルダを開いた瞬間に Claude が読みます。「今からこのクライアントのレポートを書きます」と毎回説明する必要がなくなります。
案件ごとのコンテキスト切り替えが自動になる。新人スタッフ向けの業務マニュアルを 1 枚書いて置いておくのと同じ感覚です。
Roles プロンプト 5 種 / Claude に役割を渡して別物にする
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Claude を「AI アシスタント」のままで使うのではなく、特定の役 (心理士 / 厳しいメンター / トレーナー / 対話相手 / 反対意見役) を渡すと、Claude の質問の仕方、押し返し方、譲らないラインが変わります。
役を渡したあとの Claude は、別物です。
元記事には 5 種類のロールがあります。⑤ Personal psychologist、⑥ The hard mentor、⑦ Personal trainer、⑧ Practice a difficult conversation、⑨ Devil's advocate。
このうち、業務シーンと相性がいい 3 つ (⑤心理士 / ⑥厳しいメンター / ⑨反対意見役) は、原文を翻訳して掲載しておきます。新しいチャットの冒頭に貼り付けるだけで使えます。
⑤ Personal psychologist / 自分の思考パターンを Claude に指摘してもらう
1 人会社経営者が、決断疲れで同じことを何度も悩んでいる場面を想像してください。
普通の Claude に相談すると、「大変ですね」と共感されて、5 つのアドバイスが返ってきて終わります。本当に欲しいのは、自分の思考パターンを誰かに指摘してもらうことです。
このプロンプトを貼り付けると、Claude が認知行動療法 (CBT) のセラピストのように接します。アドバイスをすぐに出さず、質問を返してきます。
あなたは 20 年のキャリアを持つ認知行動療法のセラピストです。
これから、私が抱えている悩みを共有します。
あなたのアプローチ:
・最初からアドバイスを出さない。まず質問を投げて、私が自分の思考パターンに気づけるようにする。
・認知の歪み(最悪のケースに振れすぎる思考、白黒で見すぎる思考、相手の気持ちを勝手に読みすぎる思考、未来をネガティブに決めつける思考)を聞き取ったら、その場で指摘する。
・1 回に 1 つだけ質問する。同時にいくつも聞かない。
・私が自分の質問で答えにたどり着くのがゴール。答えをこちらから渡さない。
・温かく、しかし正直に。私の思考が明らかに歪んでいるなら、賛同しない。
・私が大事なことを避けているように見えたら、その場で言葉にする。
臨床的な前置きは抜いて、すぐに「何が起きていますか?」と聞いてください。
これを貼って、悩みを話し始めると、Claude は質問で返してきます。「いつからそう感じていますか?」「最悪のケースが起きる確率を、もし数字で見積もるとしたら?」のように。
「同じことを何度も悩む」のループから抜けるための、外部の視点として機能します。
⑥ Hard mentor / 自分の盲点を厳しいメンターに潰してもらう
事業開発担当が新規事業の GO 判断、採用判断、投資判断を控えている場面を想像してください。
普通の Claude は、自分のアイデアに対して「いい考えですね」「こういう観点も追加できます」と支持してきます。本当に欲しいのは、自分が見落としている前提を誰かに突きつけてもらうことです。
このプロンプトを貼ると、Claude が「複数の会社経営で失敗した経験を持つ厳しいメンター」として接します。
あなたは率直すぎるメンターです。
過去に複数の会社を起こして、複数の会社を畳んできました。
たくさんの人が、完全な自信を持ったまま同じ間違いを繰り返す姿を見てきました。
あなたの仕事は、私を励ますことではありません。
私が高くつく間違いをする前に、自分の盲点から守ることです。
ルール:
・私が間違っていると思ったら、明確に反対意見を出す。なぜそう思うかを具体的に書く。
・私が見ていないことを指摘する。特に、自分のプランをうまく動かしたいがゆえに避けているかもしれないことを。
・私が自分に問うていない難しい質問を投げる。
・悪い案は悪いと言う。「その一方で…」のような両論併記でバランスを取らない。
・返答の最後に「先に進む前に考えるべき最重要事項」を 1 つだけ書く。
これからアイデアを共有します。優しくしないでください。
これを貼って、新規事業のアイデアや採用しようとしている候補者の情報を投げると、Claude は明確に反対意見を出してきます。「その想定はおそらく甘い」「これは典型的な失敗パターン」のように。
「いい考えですね」のループから抜けるための、自分の見落としを潰す仕組みです。
⑦ Personal trainer と ⑧ Practice a difficult conversation
7 つ目の Personal trainer はフィットネスプログラム設計のロールです。年齢、体組成、目標、器具、時間、怪我を渡すと、12 週間のプログラムを作ります。業務とは少し距離があるので、名前と用途だけの紹介にとどめます。
8 つ目の Practice a difficult conversation は、難しい対話のリハーサルです。Claude が相手役 (上司、クライアント、投資家、共同創業者、退職交渉相手) を演じます。自分が言葉で詰まりそうなところを事前に試せます。
たとえば、クライアントとの値上げ交渉の前に、Claude にクライアント役を渡して、想定される反応を全部試しておく。本番の交渉が始まる頃には、相手が出してきそうな反論を一通り経験している、というやり方です。給与交渉、退職交渉、共同創業者との方針対立、これも同じ枠組みで使えます。
⑨ Devil's advocate / コミットする前に反対論を組み立てさせる
経営企画担当が、新規事業 / 投資 / 大型契約をすでに決めたつもりだけど、コミットする前に最後の検証をしたい場面を想像してください。
自分の中ではもう決めています。反対意見もすでに考え抜きました。でも、自分で考えた反対意見は、結局自分のフィルターを通っています。
このプロンプトを貼ると、Claude が決定への最強の反対論を組み立ててきます。
私はある決断を下しました。
コミットする前に、その決断への最強の反対論を組み立ててほしいです。
決断: [これからやろうとしていることを具体的に]
私の根拠: [なぜ良い案だと思っているか]
すでに検討した反論: [自分で考えた反論]
あなたの仕事:
・この決断への最強の反対論を組み立てる。
・「その一方でメリットも…」と中和しない。私はすでに賛成側にいる、欲しいのは反対側の論。
・私が無意識に置いている前提のうち、間違っている可能性があるものを見つける。
・最も現実的な失敗シナリオを 3 つ描く。
・私が過小評価していそうなものを名指しする。
・この案が本当に悪い案だとしたら、何を信じていればそう判断できるか、その条件を書く。
容赦なく書いてください。これが間違いなら、今知りたいです。
これを貼って、決定の中身を投げると、Claude は「あなたが過小評価しているのは……」「最も現実的な失敗シナリオは……」と、3 つの失敗パターンと共に提示してきます。
5 分間です。コミットする前。終わったあとではなくて。
第 2 段で起きていること
ここまでが第 2 段の機能です。Memory で自分のプロファイルが残る、CLAUDE.md で案件ごとの文脈が自動切り替わる、Roles プロンプトで Claude が別物になる。
主語はまだ人ですが、AI 側に蓄積が組み込まれています。Claude を呼ぶたびに前提が積み上がっていきます。
次は第 3 段。主語が AI に渡るレイヤーに上がります。
第 3 段 / AI 主体エージェントへの 6 つの入口 (Chrome / Cowork / Scheduled Tasks / Skills / Code / Design)
https://pbs.twimg.com/media/HJearaAbQAE70Ey.jpg
第 3 段の 6 機能は、主語が AI に渡るレイヤーです。AI が環境 (ブラウザ / ローカルファイル / 時間 / コードベース / visual) を直接見て、自走します。人は依頼者・確認者の立場になります。
全部触る必要はありません。1 つだけ選んで自分の業務に組み込めば、業務そのものが変わり始めます。
ここでは 6 機能を順に見ていきます。
⑩ Claude in Chrome / AI がブラウザを見る
事業開発担当が、競合製品の機能を 10 社調べる場面を想像してください。
普通は各社のサイトを開いて、機能ページを読んで、料金ページを見て、手で表にまとめます。10 社で 2 時間が消えます。
Chrome 拡張を入れると、Claude が代わりにページを読み、リンクをクリックし、ページ間を移動して、表を作ります。
設定の入口は Chrome Web Store です。「Claude in Chrome」で検索 → install → Claude アカウントでサインイン → 拡張アイコンをクリックしてサイドバーを起動。Pro 以上の有料プランが必要です (Free plan では使えません)。
使い方の具体例を、元記事から引いておきます。
今、求人サイトのページを見ています。
ページに表示されている全求人について、職種、会社名、給与レンジ (記載があれば)、上位 3 つの要件を抽出してください。
給与の高い順でソートした比較表を作ってください。
複数ページにわたっている場合は、次のページに進んで、全結果を網羅してください。
求人サイトを「クライアント企業の事例ページ」「競合 SaaS の機能ページ」「EC サイトの商品ページ」に置き換えれば、リサーチ業務がそのまま AI に渡せます。
ブラウザでの調査作業が消える。これが Chrome 拡張の体感です。
⑪ Claude Cowork / AI がローカルファイルを見る
知的労働者がデスクトップに溜まっている議事録、提案資料、顧客リストを整理したい場面を想像してください。
Web 上の Claude はあなたのコンピュータを見られません。ファイルが見えないので、毎回中身をコピペして貼り付ける必要があります。
Cowork (Claude のデスクトップアプリ) を起動すると、Claude がローカルファイルシステムに直接アクセスします。「先週分の議事録 5 つを 1 つにまとめて、決定事項だけ抽出して」と頼めば、Claude が実際のファイルを読みに行ってまとめます。
設定の入口は、Claude Desktop アプリのインストールです。インストール後、画面上部の Cowork タブに切り替えて、タスクを自然言語で依頼します。全有料プラン (Pro $20 / 月から Enterprise まで) で利用できます。
使い道はシンプルです。
・議事録の整理 → 「先週の会議メモを 1 ファイルに統合、決定事項とアクションアイテムを抽出」 ・案件フォルダの整備 → 「クライアント A のフォルダを、契約日順に並べ替えて、欠落している契約書を一覧化」 ・月次レポートの生成 → 「先月の売上 CSV を読んで、月次レポートを Markdown で書いて」
コピペが消える、というのが Cowork の体感です。Claude が自分のファイルを直接見に行きます。
⑫ Scheduled Tasks (Routines) / AI が時間で勝手に動く
元記事では「Scheduled Tasks」と紹介されていますが、Anthropic 公式名は「Routines for Claude Code」です。同じ機能のことを指しています。
マーケ担当が、毎朝、競合動向と業界ニュースのサマリを欲しい場面を想像してください。
普通は毎朝自分で巡回して、5 サイトを読んで、まとめる時間が 30 分。Routines を 1 度設定すれば、毎朝 Claude が自動で実行して、サマリを Notion か Slack に届けます。人が起動しなくても動きます。
設定の入口は Claude Code または claude.ai 内の Routines です。Pro は 5 Routines / 日、Max は 15、Team / Enterprise は 25 まで設定できます。
使い方の具体例を、元記事から引いておきます。時間指定は記事の流れに合わせて「平日朝」に翻訳しています。
平日朝に、次のことを実行してください。
1. 過去 24 時間の AI と仮想通貨に関するトップニュースを検索する。
2. 重要な 5 記事を選ぶ。意外性のあるもの、反直感的なもの、ビルダーや投資家にとって実務的な意味があるものを優先する。
3. 各記事について、見出し、2 文要約、なぜ重要かを書く。
4. 結果を `brief-[日付].md` として `/briefs` フォルダに保存する。
トーンは直接的、分析的。中身のない言葉なし。3 分で読めること。
これを 1 度設定しておけば、翌朝にはサマリができています。
朝に AI が書いたサマリを読むところから 1 日が始まる。人が起動しなくても回る。これが Routines の体感です。
⑬ Skills in Cowork / AI が能力モジュールを自動選択
受託コンサルが、複数の業務領域 (法務 / マーケ / 営業 / 経営戦略) を並行で扱っている場面を想像してください。
各領域の手順を毎回プロンプトに書くのは大変です。Skills を install しておくと、Claude がタスクに応じて自動で能力モジュールを選びます。
設定の入口は Cowork → 左サイドバーの Customize メニューです。Skills のタブで現在 install 済みのものを確認できます。新しく追加するには Plugins から Browse plugins を選び、「+」ボタンを押して install するだけです。
Anthropic 公式が、営業、財務、法務、マーケ、HR、エンジニアリング、デザイン、運用、データ分析の 11 種類の plugin を公開しています。Cowork → Customize から見られます。
たとえば法務系の Skill を install しておくと、「契約書をレビューして」と頼んだだけで、Claude が法務の手順 (リスク条項の抽出 / 自社標準との差分 / 修正提案) を自動で実行します。毎回手順を説明する必要がありません。
「アプリストアでアプリを入れたら、スマホができることが増える」のと同じ感覚です。Claude にスキルを 1 つ入れたら、Claude ができることが増えます。
⑮ Claude Code / AI がコードベースを読んで書く
Claude Code はターミナルで動くので、技術寄りに見えます。ただ、非エンジニアでもノーコード寄りの業務には十分使えます。
マーケ担当が毎月、Google Sheets の売上データを集計する場面を想像してください。Excel マクロを書くより、Claude Code に「この CSV を読んで、月次サマリを Markdown で書いて、トップ顧客 5 社の傾向を分析して」と頼んだ方が早いです。
設定の入口はターミナルで claude コマンドを起動するだけ。VS Code や JetBrains の拡張、GitHub Actions との連携もあります。
ただ、非エンジニア層の方が最初に触る機能としてはハードルが高いです。第 3 段のうち、Claude Code は「すでに開発業務がある人向け」と思って大丈夫です。
⑯ Claude Design / AI が visual を生成する
マーケ担当が、経営会議用の slide を 10 枚作りたい場面を想像してください。
普通は Figma か Canva か PowerPoint を 3 時間触ります。Claude Design に概念を伝えれば、左にチャット、右に canvas で 10 分で完成します。
設定の入口は claude.ai/design への直アクセスだけです。何もインストールしません。Pro / Max / Team / Enterprise で利用できます (research preview)。
使い方はシンプルです。
・テキスト / 画像 / DOCX / PPTX / XLSX をインポートできます。 ・inline コメントで修正、テキストの直接編集、spacing / color / layout の微調整ノブで仕上げ。 ・Canva / PDF / PPTX / 標準 HTML / 組織内 URL でエクスポート。
「Figma 3 時間 → Claude Design 10 分」の体感。デザイナーじゃない人でも、経営会議資料、クライアント提案書、ピッチデッキ、社内研修 slide を作れます。
第 1 段から第 3 段に上がる最初の入口として、claude.ai/design は最もハードルが低い場所です。
第 3 段で起きていること
https://pbs.twimg.com/media/HJebgCLbkAA1t30.jpg
ここまでが第 3 段の 6 機能です。Chrome で AI がブラウザを見る、Cowork でローカルファイルを見る、Routines で時間で勝手に動く、Skills で能力が増える、Code でコードを書く、Design で visual を作る。
主語が AI に渡っています。AI が環境 (ブラウザ / ファイル / 時間 / コードベース / visual) を直接見て、自走します。人は依頼者・確認者の立場です。
ここまで来ると、Claude を「17 機能持ったチャットツール」として買うのではなく、「業務の完了を AI に渡せる設計」として買うことになります。AI が議事録を書く、AI が提案資料を作る、AI が朝のサマリを届ける。完成品が直接届くので、自分の時間が判断と関係構築に戻ります。
全部触る必要はありません。次の章で、自分が今いる段の 1 段上をどう選ぶかを見ていきましょう。
自分が今いる段の 1 段上を選ぶ
https://pbs.twimg.com/media/HJebl9Va4AAc_cr.jpg
17 機能を全部使う必要はありません。自分が今どの段にいるかを知って、次の段に上がる 1 機能を選ぶ、これだけです。
機能を 17 個覚える勉強ではなく、自分の業務の主語をどこまで AI に渡すかの設計を、1 段ずつ進める。そう考えるとシンプルです。
ここでは、自分が今いる段別に、最初の 1 機能を推奨します。
第 1 段にいる人 (Projects / Artifacts / Adaptive Thinking しか使っていない)
第 1 段にいる人が次に触るべきは、Claude Design か Roles プロンプトのどちらかです。
Claude Design は claude.ai/design を開くだけ。デザイナーじゃなくても、10 分で経営会議資料 1 枚作れます。視覚的な成果が即出るので、「AI が動いた」体感が一番強い場所です。マーケ系 / 事業開発系の方は、ここから入るのがおすすめです。
Roles プロンプトは、上の章でフル翻訳を載せた 3 つのうち、自分の業務に近いものを 1 つ選んで貼り付けるだけです。経営判断 / 採用判断 / 投資判断の前に Hard mentor か Devil's advocate を 5 分使えば、自分の見落としが潰せます。経営企画系 / 1 人会社経営者の方は、ここから入るのがおすすめです。
この 2 つは、インストールも設定もいりません。第 1 段から第 2 段と第 3 段への入口として、一番ハードルが低い場所です。
第 2 段にいる人 (Memory / Roles / CLAUDE.md は触っている)
第 2 段にいる人が次に触るべきは、Cowork か Scheduled Tasks (Routines) のどちらかです。
Cowork は Claude Desktop アプリをインストールして、Cowork タブに切り替えるところから始まります。ローカルファイルシステムへの接続が解禁されます。議事録整理、案件フォルダの整備、月次レポートの PDF 生成が、全部 Claude に渡せます。
Scheduled Tasks (Routines) は、朝のサマリを 1 つ設定するだけ。人が起動しなくても、朝に AI が書いたレポートが届きます。Cowork か Claude Code 経由で設定します。
この 2 つは、「主語が AI に渡る」第 3 段の入口として代表的です。第 2 段でルールを書いた経験 (CLAUDE.md / Memory) が、Cowork での自走に直接生きます。
第 3 段に既にいる人 (Cowork / Routines は使っている)
第 3 段に既にいる人が次に触るべきは、Skills + Plugins か CLAUDE.md の精緻化です。
Skills + Plugins は、Cowork → Customize → Plugins から、業務領域の Skill を 1 つ install するだけ。営業、法務、マーケ、経営戦略、データ分析の 11 plugins が、Anthropic 公式から配布されています。
CLAUDE.md は、すでに使っている人でも、案件別 / クライアント別に粒度を上げて書き直すと、業務文脈の自動切り替えがさらに正確になります。新人スタッフ向けの業務マニュアルを 2 週間ごとに 5 分更新する、くらいの感覚で書きます。
この 2 つは「主語が AI に渡る設計を業務領域別 / 案件別に最適化する」レイヤーです。
結論
全部やる必要はありません。今日 1 つだけ設定する。
それだけで明日から Claude を呼ぶ時間が減って、Claude が動いている時間が増えていきます。
補足 / API を使う層向け (⑰ Prompt Caching)
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ここから先は、API を使って開発している方向けの補足です。Claude を Web 画面 / Desktop アプリで使うだけの方は読み飛ばしてかまいません。
⑰ Prompt Caching は、Claude API で長い repeated context (system prompt / 参考文書 / コードベース) を毎回再処理するコスト構造を、サーバー側キャッシュで最大 90% 削減できる機能です。
"cache_control": {"type": "ephemeral"} をコンテンツブロックに追加するだけで有効化できます。5 分間のキャッシュで、使用するたびにタイマーがリセットされます。System prompts、大文書、tool definitions に対応しています。
コード例を載せておきます。
{
"model": "claude-opus-4-7",
"system": [
{
"type": "text",
"text": "[大きなシステムプロンプト or 参考文書をここに置く]",
"cache_control": {"type": "ephemeral"}
}
],
"messages": [
{
"role": "user",
"content": "[ユーザーメッセージ、毎回変わる]"
}
]
}
// システムプロンプトは最初の呼び出し後にキャッシュされる。
// 5 分以内の以降の呼び出しはキャッシュを再利用する。
// キャッシュヒット = 90% 安く + 応答が速い。
規模が大きい開発をしている方には、大きなコスト改善になります。階段モデルの外側、API 層の最適化として押さえておくと得です。
まとめ
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Claude の 17 機能を覚える勉強ではなく、主語の階段を 1 段上がる設計を 1 つ選ぶ。それだけで業務は別物になります。
ここまでの内容をまとめます
- Claude には 17 機能がある。フラットなリストではなく、主語の階段 3 段で並べ直すと地図になる
- 第 1 段は「人が呼んで、人が結果を受け取る」段。Projects / Artifacts / Adaptive Thinking の 3 機能。Claude が便利になるが、業務そのものはまだ変わらない
- 第 2 段は「人が呼ぶけど、AI が継続的に賢くなる」段。Memory / CLAUDE.md / Roles プロンプト 5 種。AI 側に蓄積 (記憶 / 文脈 / 役割) が組み込まれて、関係が継続する
- 第 3 段は「AI が先に動いて、必要なときに人を呼ぶ」段。Chrome / Cowork / Scheduled Tasks (Routines) / Skills / Claude Code / Claude Design の 6 機能。主語が AI に渡る
- Roles プロンプトの代表は 3 つ。心理士 (CBT) / 厳しいメンター / 反対意見役。コピペで使える原文を本文に掲載した
- 自分が今いる段の 1 段上を選ぶ。第 1 段にいる人は Claude Design か Roles プロンプト、第 2 段にいる人は Cowork か Routines、第 3 段にいる人は Skills か CLAUDE.md
- ⑰ Prompt Caching は API 開発者向けの補足。階段モデルの外側、最大 90% コスト削減
この階段モデルを自分の業務に当てはめれば、次に触る 1 機能が見えてきます。
AIエージェントに興味を持っていただいた方へ
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이 기사는 Claude의 17가지 숨겨진 기능을 사용자의 업무 단계에 따라 3단계의 '주어의 계단'으로 분류하여 정리합니다.
이 기능들을 모두 배우는 대신, 현재 위치를 파악하여 다음 단계로 넘어갈 수 있는 1가지 기능을 선택하여 적용하는 것이 핵심입니다.